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塗装/組立 車体は木製部分のみを先に塗装します。その後,窓ユニット,屋根,その他を取付けると完成です。車体は台車のフレームとは一体化せず上から嵌めこむだけの構造です。

(1) 車体木部の塗装

クランダ・シーニック鉄道の客車の色は上半分が白に近いクリーム色,下半分が<えんじ>色がかった赤でベンガラ色に近い感じがします。
色を調合してつくることが出来ないので市販されている色から選ばなければなりません。写真と記憶とを頼りに探しました。多少オリジナルの色と異なっても綺麗に見える配色にすることも大切です。
赤は特に難しく,茜色など数種の色を試し塗りしましたが思った色にならず,結局,赤い色の種類が多い自動車用ラッカーの中から選びました。(末尾に塗装の余談があります。)

塗装の工程  模型の塗装についてもあまり経験が無いので適当かどうか分かりませんが,自動車塗装の解説パンフレットに載っていた方法も取り入れてみました。

細かい疵や段差をナイフ,やすり,ペーパーで 均し,マスキングしてプラサフを吹き付けました。
(右写真)
ここまでは順調でした。

マスキングして合成樹脂塗料(アイボリー色)を吹き付けま した。ところがプラサフの吹付け量や乾燥が適当でなく色むらが出て,これを消そうと一度に厚塗りしたので気泡が出て大失敗です。

このようなとき,シンナーで溶かして部分修正していましたが,今回はパンフレットを参考に別の方法を試してみました。

まず,修正箇所を削り取り,バンパー補修用のパテで凹凸を埋めます。
(右写真)
木工用パテではナイフの細い線は埋められず,シンナーによって溶けたり,塗料の付着が悪かったり模型には不向きと感じていました。そこで自動車用にしてみました。

パテの乾燥後,パテを塗った部分をサンドペーパーで均し,「板張り線」を入れ直して再塗装しました。
(写真)木部用パテより細かく滑らかに補修できます。自動車用パテの方が結果は良いようです。

車体下部は深みのある赤なのですが,スプレー塗料は鮮やかな赤が多く希望の色がなかなか出せません。

(右写真)

写真では赤,白ともに単純な色に見えますが木の表面は自動車の様に鏡面にはならず,凹凸が適度に艶消しになって見る角度によっては実車に近い色にも見えます。
パテで鏡面になった部分だけは鮮やかな赤に見えます。光沢のためか,塗料の厚さによるのか,下のパテの色が出ているのか,原因は分かりません。ただ,パテを何処に塗ったか知っている製作者以外は気が付きません。

(2) 車体各部の組立

窓枠ユニットの取付け
車体の内側から窓枠とアクリル板のユニットをはめ込みます。取付けに適した価格の安いシール剤が分からず,使い慣れた木部接着剤でユニットの周囲を固定してみました。「多機能接着剤 」というのが接着対象に合うようですが,価格が高くて使えません。

(下写真) 「木部接着剤」という名前で金属に付くとはどこにも書いてありませんがアルミにしっかり付着して良い結果です。
昔の「セメダイン」が模型飛行機の「ニューム管」に付かず糸を巻いて付けたことがあり,この記憶が頭を離れず「木部」を躊躇した原因です。

屋根の取付け
屋根板は補修等で取り外しが出来なければなりません。
鉄のアングルをカットして取付金具を作りました。

(右写真) 金具のサイズは20×20×50です。錆止塗装をして,3.5mmと4mmのタッピングによって車体と屋根を8箇所で固定しています。

手摺,ドア・ハンドルの製作と取り付け
実車の床はホームとの段差が大きく,乗降にはステップと手摺が必要です。
この手摺やドア・ハンドルは車体側面のアクセントにもなります。
(右写真)
真鍮の端材とネジを使い,半田付けとヤスリがけだけで作りました。出来上がりの形は使った素材に左右されますし,参考にした手摺等は写真の片隅に小さく写っていたものなので実物とは少し違っています 。

足置き板
セラガンバツ材は硬く,薄い板でも強度があり力を加えてもほとんど反りません。足置き板に適している材料です。

(左写真) 油性ステインを塗布後,透明ニスで上塗りして,5mmステンレストラスネジ6本で取り付けました。

製作費 (車体塗装) 約3,000円  (足置き板,トラスネジ) 約600円  (手摺4個,ドアハンドル4個)約500円
手摺,ドアハンドルは少し細かい細工ですが自分で作ると材料代は1個あたり数十円です。 低価格の入手しやすい材料で市販品に頼らず自作する。・・・そばな高原鉄道の製作方針に適っています。

余談 塗装について(*1)・・・この客車と運転用ボギー車とは構想段階から色とデザインの統一を考えています。運転用ボギー車を先に作りましたので,クランダ・シーニック鉄道の客車の色はすでに運転用ボギー車に塗装済みです。今回,実際に客車の広い面に塗ってみますと,赤が鮮やか過ぎ実車はもう少し渋みのある色のような気がします。

 

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