そばな高原鉄道鉄道館>駅舎の製作=表示中    

急行 home  行き

駅舎小屋/下見板張り

(1) 外壁の材料

建物のイメージは壁材の種類によって大きく変わります。

「山奥の鉄道小屋」の雰囲気をもつ建物を造るには「木造/板張り」が適当です。合板類は使わず自然素材で作ることにしました。

材料は現物を見ないと何が適当か分かりません。ホームセンターで揃うものの中から選ぶことになり選択巾は限られます。その中では杉板を下見板にすると感じが出せそうです。

ただ,杉板張りにすると強風時には雨水の侵入を他の構造よりも受けやすいことが心配です。物置小屋程度のものでも雨水対策を念入りにする必要があり,下見板の内側に防水シートを貼り,下見板と土台の間に「土台水切り」を取り付けることにしました。
(外壁の材料として杉板 ●土台水切り ●防水シートを揃えました。)

杉板
幅18cm,厚さ13mm,長さ3m70cm位の板で節の多いものもありますが,価格は合板の3倍程度なので予算内で作れそうです。
全部で23枚購入して過不足なく貼れました。万一足りなくてもホームセンターなら1枚でも追加購入できるので気楽です。

土台水切り
「土台水切り」は自作する予定でしたが,材料のトタン板が思ったよりも高額で自作しても費用はわずかしか節約できません。
折り曲げ方も複雑なので既製品を購入する方が得策だと考え,既製品にしました。
(写真)外壁工事の第1段階として「土台水切り」を取り付けました。隅の部分の折り曲げも正確な位置に切り込みを入れればそれ程難しくありませんでした。

防水シート
屋根が深く被り,下見板だけでも通常は雨を凌げそうですが,強風時に節や板の隙間から雨水の進入があっても完全にカットできる様に防水シートで囲みます。
(写真右)斜面に張り出した小屋は妻側の壁面はかなり高くなり,防水シートを貼る際は長く伸ばせる梯子まで必要になりました。

防水シートは屋根のアスファルトルーフィングの下張りに1巻購入したので大量に残っており,これを使用しました。
屋根用と壁用の防水シートは別のものが売られているらしいのですが,それぞれの効用にどの様な差があるのか分かりません。特に支障もなさそうなので 屋根に張った残りのシートを壁にも使いました。
 

 

(2) 下見板張り

杉板は昔の洋風駅舎に多くみられる鎧張り(南京下見,イギリス下見 とも言う)にします。

使用する幅18cmの杉板を3cm重ねて張ることにし,1段が15cm,12段で180(=15×12)cmの高さになります。

板張りは防水シートを貼った壁パネルに杉板を50mmステンレススクリュー釘で止めるだけの作業です。杉板の釘止め位置は既設の建物を調べて真似をしました。
また,縦桟を取り付ける前に鎧張りした板をしっかり押さえ隙間を塞ぐために「ささら」を木片で作り入れました。

杉板の末端や節の所は下穴を開けないと板が割れます。合板等とは異なり無垢の杉板は仕上がりがずっと綺麗に見えます。木目や節のバランスにも注意しながら,その場所に適した板を選んで加工し取り付けていきます。
手間は掛かりますが天然素材には特有の味わいがあり,節や割れをカバーしてそれぞれの材料の特徴を生かしながら作る面白さがあります。

防水シートを張ると裏面の縦桟の位置が分かりにくくなります。
しかも,梯子に登った高い所での作業なので,杉板1枚1枚に釘止め位置を記し,窓枠などの切り欠き等,地上で準備万端を整えてから板を持って梯子に乗ります。

(写真左)下から1段ずつ上に張っています。完成に少しづつ近づいています。

 

(3) 板張りのコーナー処理と妻壁

鎧張りした下見板は階段状になるのでコーナー部分の突き合わせの処理が問題になります。
コーナーに桟木を当てて塞いでしまう方法が最も簡単にできますし,デザイン的には綺麗に見える作り方だと思います。

杉板の厚さは13mmあり,コーナー部分をただ縦桟で覆っただけでは横降りの雨は吹き込む恐れがあります。
吹き込み防止と縦桟の固定を強固にするために楔型の木片を付けました。
(写真右)簓子(ささらこ)下見と呼ばれる押さえ方の桟を作ったことがありますが大変なので簡略形を考えてみました。 一本の桟に凹凸を切り込まず,楔形の三角形の小片を作って釘止めしました。

(写真左)コーナーと窓枠に縦桟を取り付け,下見板を押さえました。

窓の縁取りにする枠はある程度幅広の板で押さえると力強く綺麗に見えるようです。

(写真右)妻壁の3角形部分には合板を張り,飾りとして斜め 方向にも桟を取り付けました。
 

 

鉄道館 駅舎の製作 menu





窓/扉製作外部塗装