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 塗装/組立

運転用ボギー車

 


運転用車輌 (ソラ500)

 

各部の塗装

この車輌のもつ2つの要素運転用座席として,鉄道模型として)を調和させるのは容易ではありません。そこで,これらの要素を漠然と取り入れるのではなく明確に意識して区分することにしました。塗装もこの考え方に沿っています。(余談3

塗装は材質に合わせて次の3通りです。上塗りの色はラッカーが赤,黒,白,クリーム,灰の5色,ステインがオークとメープルの2色です。

(1) 台車/ブレーキなどの金属部分の塗装
      脱脂→プラサフ(下写真/枕梁・ブレーキ等の部品)→ラッカー

(2) 座席/床板/足置き板の塗装
     下地調整→ステイン→透明ニス仕上げ(下写真/木目を強調しました)

(3) 車体木部/屋根の塗装
     下地調整→プラサフ(下写真/木地が見えません)→ラッカー

 

写真: <左>ブレーキ,枕梁,他   <中>座板=ケヤキ  <右>車体木部

枕梁の組立

(右写真)側梁にのった枕梁はチャンネルと角パイプで構成する特殊な形です。
これはセンターピンの直下にブレーキの機構がありネジ類の頭を出しても枕梁の下面からは回すことが出来ません。
そのため,センターピン,ボールキャスター,連結器取付棒は上から外すことの出来る角パイプに取り付けています。
<ボールキャスターA>床板裏に貼った鉄板を受けて加重を支え,台車の旋回を円滑にします。
<連結器取付棒B>連結部からの引張り力はセンターピンの位置に作用させます。

ブレーキ梃子と伝達機構の取付け

ブレーキの操作方法と取り付け位置は,操作が楽で確実性の高いことを考え,車輌の右側前端に手動の梃子としました。

<操作のイメージ>運転手は「招き猫」になった気分で軽く指先で手招きすれば8個の車輪は確実に制動されます。この制動力は引く手加減で大きさを自由に変えることが可能です。写真左

<床板裏面>梃子からの制動力(黄色矢印)が前後の台車に伝達(緑色矢印)されます。写真右

完成した運転用ボギー車

余談1 塗装について・・・金属と木材では同じ塗料でも発色が異なり,木材どうしでも樹種・木目で色が微妙に変わ り,色合わせには苦労しました。また,「木製玩具」にならないように満足できる色と質感が出せるまで数回の下地調整のやり直しと下塗り塗料の変更,上塗り色の変更を繰り返し結局木部も金属と同じプラサフを使い,色揃えの豊富な自動車用のスプレー缶の中から色を選びました。
「自作」は実際に作ってみても失敗することが多く,試行錯誤を繰り返しながら経験と技術を向上させていくしかありません。気に入る状態になるまでの塗装のやり直しは特に根気が必要でした。

余談2 「ソラ」について・・・「運転室」の意味でつけましたが,国鉄では「」は操重(ソウジュウ)車なので,操縦車にも掛けています。「ソラ」という名前の犬も乗せます。

余談3 運転用車輌には人が乗って運転する役割と鉄道模型の一部としての役割があります。この2つの面のどちらか一方だけが強く前面に出ると不自然さが顕著に現われます。そこで車体を部分に分けて場所によってどちらかを際立たせることにしました。
人の目は見ようとする対象に視点を絞り込む特性があるので相容れない2面であっても視点を切り替えて違和感をもたずに見る様な気がします。
試しに,上の完成写真で「椅子としてどうかな・・・,車輌としてどうかな・・・」とご覧ください。

製作費  塗装関係(塗り直しの塗料代は除く) 約 1,500円   鉄材(連結棒・ブレーキ・足置き)約 400円 ボールキャスター(4個) 740円 ネジ類 約 300円) 計,約 2,900円  (1輌の製作費合計約27,000円)

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