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鉄道室 大型模型鉄道の主な施設は野外に敷設される線路(レイアウト)ですが,運転を楽しむためには車輌の整備や保管 ができる室内の施設も必要です。 適当な名前を思いつかないので「鉄道室」としましたが,車輌を保管し,整備や運転管理もする部屋/鉄道室を日曜大工で造りました。室内の線路と野外の線路 とを直結する目的もあって半地下型の鉄道室です。 |
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〈始めの構想〉壁に設けた車輌出入り口 建物の 設計段階で将来的に庭園鉄道を製作したい考えがあったので ,模型車輌の出し入れ口を基礎工事に加えてもらいました。 半地下室のコンクリート壁に縦・横60cmの開口部を設けただけですが,鉄筋の関係もあり基礎が完成した後に造るとなると大変です。(左写真) 線路敷設について漠然とした考えしかなく,予定地の樹木伐採も済んでいない状態ではどの様に建物が建ち,線路をどのように配置すればよいのかを見通すことは困難です。 その様な状態で描いたプランは右図のようになります。半地下室内は車輌の製作や保管をする工場兼車庫になり,壁に開けた出入り口を抜けて野外のレイアウトへと線路がつながる構想です。(右図) |
〈問題の発生〉線路の勾配と急カーブ 地形的な制約があるにもかかわらず,「机上のプラン」で車輌出し入れ口を先行して造ったので2つの問題を生じました。 1つは車輌出入り口とトンネルの高低差が予想を上回る大きさで,47cmもあります。(右図) 始めの設計では地下室壁面の車輌出入り口 とトンネルとがほぼ同じ高さになり,水平に近い軌道になる予定でした。 トンネルと車輌出入り口の距離は15mなので,線路の勾配を30‰(≒[47÷1500]×103パーミル)にすれば敷設は可能です。 しかし,半周毎に上り勾配と下り勾配が交互に繰り返される軌道は必要とする機関車の牽引力も半周毎に変わるので安定した走行を妨げます。 別の問題は左図に描きましたが,車輌出入り口付近には1階部分の柱が障害になって緩い曲線線路(線路Bの形)を作ることが出来ません。 作るとすると直線と急カーブの組み合わせ(線路Aの形)になってしまいます。(左図) 線路Aの急カーブの半径は2m程度です。そばな高原鉄道の車輌の一部は通過が困難で,車庫への引き込み線としては不適当です。 |
〈新しい構想〉鉄道室を造る 本線から直接車(輌)庫に乗り入れる構想は実現できず,代わりの方法として多角的に使うホビールーム(鉄道室)を車(輌)庫出入り口の前に設けることにしました。 地下室の前面は地上に出ている半地下室なので,地下室の前(=1階の下)が利用できるスペースになります。 ホビールーム(鉄道室)の概略は下図のようになります。本線線路の一部が直接,鉄道室内を通り抜けます。 室内に入ったときの違和感を出来るだけ減らすために室内は高架駅構内の感じにします。 室内を貫通する「高架台」は線路の高さが重要なポイントになります。床から1mにすると楽な姿勢で車輌を整備することが出来ます。また,車輌を眺めるのにも適した高さで,立っても椅子に座っても見やすい高さになります。 |
〈鉄道の管理〉鉄道室の使い方 鉄道室の構想を練るなかで,そばな高原鉄道の管理機能をこの鉄道室に集約すると好都合な点が多いことに気が付きました。 また,庭園鉄道に乗って野外を走る楽しさは格別ですが,乗ること以外の楽しみ方,・・・室内からゆっくり落ち着いて鉄道模型を眺める楽しみ方・・・を加えることが出来ると思います。 小さな鉄道でも人が乗れる大きさになると実際の鉄道に似た要素があります。そのために,鉄道室には以下の役割をもたせます。 (1) 「模型」から「乗り物」に移行するので機関車や車輌の整備が常に必要です。そのためには作業スペースを線路の一部に併設してあると便利です。 (2) 実物でも模型でも鉄道趣味は眺めて楽しむことが中心になると思います。模型を眺める場合,大きさ(ゲージ)によってどの程度の距離から眺めたときの状況を模型化しているのか,それぞれの縮尺に応じた「距離感」があり,小さなゲージの模型になるほど遠くから眺めたときの「距離感」で見ているのではないでしょうか。 実際の鉄道車輌や施設は近くで見るのが普通ですが,乗用模型の大きさになるとこの実物と同じような「距離感」にすることも可能です。鉄道室から外を見るとこの「距離感」の距離で車輌を眺められる場所になります。 鉄道室の役割 1 運転管理 設備の電源入切,分岐器の切り換え,ラジコン運転 2 車輌整備 機関車,車輌の整備,簡単な修理,バッテリー充電 3 保管 車輌&線路資材の保管,石炭/水等を常備 4 展望休憩 鉄道を眺める喫茶室,鉄道用品による室内装飾 5 臨時駅 雷雨等の退避駅,夜間走行&積雪時などの駅 |
2008.8.記 |
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