そばな高原鉄道>車輌製作>乗用客車>車輪の製作 急行 home 行↓ | |||
乗用車輌/客車形そばな | |||
車輪の製作 | 市販部品の使用を減らして自作中心に切り替えるため,車輪は自給自足にする方針です。このページは旋盤/初心者の車輪製作記録です。余談1 | ||
(1) 材料
乗用車輌の車輪は実用本位とし,材料の入手と製作が楽なプレート車輪です。 |
|||
(2) 車輪の形 自分で作るとなると,バックゲージも含めてどのような形が良いのか迷うところです。
過去に購入した車輪を測ってみると製造元によって多少形が異なっています。 この形の採用に伴ってバックゲージは119mmになります。(手元の)市販品より もフランジが小さく幅も細めです。注2 |
|||
(3) 製作工程 | 切削手順は<生きた蒸気機関車を作ろう>に記された方法に準じています。余談1 | ||
1 車輪内面 端面削り
材料切断面を目的の平面に仕上げます。 |
2 車輪外面 端面削りと輪心削り
装飾と取付穴のために4mm掘り込みます。 |
3 車軸穴 車軸の穴あけ
9.8mmのドリル穴を10mmのリーマーで仕上げます。 |
写真 左の工程3まで終わりました。
|
4 ヤトイの製作 フランジと踏面を削るためにはヤトイが必要です。軟鉄棒で作りました。 (左図)棒の端から車輪の厚さ弱まで直径10mmに削ります。 ( 上右図)次に,8mmのネジ留め用の穴をあけます。 |
ヤトイ写真 ヤトイはうっかり三爪チャックから外すと使えなくなります。
|
5
車輪外径
ヤトイによって車輪の中心軸が偏心せずに製作できます。 |
|
6 フランジと踏面の削りだし 車輪踏面とフランジは円錐面になりますが,初心者がこの面をいきなり削り出すのは困難です。そこで自己流の手順で作ってみました。
図の左から順に黄土色の部分を削りま した。 複式刃物台の角度3°と20°は周囲の壁との距離から決めました。 |
写真
|
||
7 仕上げ
車輪性能に関わる曲面は姿バイトで削りました。 |
8 車輪ネジ穴
車輪は直交する2方向から4mm止めネジで車軸に固定します。 |
9 シャフトカラー
15mm真鍮丸棒に10mmの穴をあけ,2本の3mm止めネジを付けてシャフトカラーが完成しました。 |
10 カーブ対策
車輪は踏面勾配によってカーブを楽に回るように工夫されていますが急カーブでは十分な対応ができません。 |
(4) 完成した車輪と車軸 (写真) Aタイプの車輪は車軸にネジ留めされています。Bタイプ の車輪は車軸に固定されておらず,車軸と無関係に回ります。
1本の車軸の左右の車輪は一方がA,
他方がBになっています。カーブ通過の際にはA,B間に自由に位相差が生じますから車輪とレールとの間のスリップが無くなり摩擦抵抗を軽減させます。 注 シャフトカラーの代わりにEリングを使うことも可能です 。自作ではほとんどが「個性豊かな」車輪なので,汎用性と融通性があり,耐久性の点からもシャフトカラーに分があります。 |
|||
●余談1
<久島諦造著/ミニ旋盤を使いこなす本/誠文堂新光社>,<平岡幸三著/生きた蒸気機関車を作ろう/機芸出版社>を読んですっかり旋盤で作れるような気になってしまいました。
これだけ優れた本を読んでそのまま棚に飾っておくことは出来ません。 ●材料費 (1輌,車輪8個) 快削鋼 (8枚) 約7600円 軟鉄棒 約650円 真鍮棒とネジ約200円 合計 約8450円 (1車輪当り約1060円) |
|||
乗用車輌/客車形menu 車輪の製作 |
|||