HOME行き急行(クリック)

 3  浅間石積み

浅間山麓では門柱,敷地の境界,土留めなどに,浅間石積が多く見られます。

はじめは大がかりな工事で費用もかかる・・・と思っていました。あるとき,浅間石積の門柱を壊した車がありました。(実は,ぶつけて壊した車を知っている。)

壊された家の人には悪いけれども,構造を覗いて見て・・・これなら造れる。もともと,造る前から石積みを敬遠していた理由は,石に原因がありました。

(1)石は重くて (2)不定形なので組み合わせが難しい (3)付随するコンクリート工事が大変・・・という先入観です。これは完全に間違いでした。

碓氷峠の雰囲気のトンネルを造るためには,浅間石の構築物が最適です。ブロック積などは強度,美観の点でイマイチです。

建設の為ならば時間と労力は惜しみませんから,手間はかかるが,材料費の安い浅間石積に挑戦することにしました。

最初は石の配置が悪かったり,積んだ石が転がったり悪戦苦闘しましたが,だんだんコツが分かりました。そして,上記(1)〜(3)の先入観が変わりました。

(1)とは反対に→ 浅間石はホームセンターなどにある石油製品の(本物以上に石らしく見える)石よりは重いがとにかく軽い。

(2)とは反対に→ 定形よりも不定形の方がしっかり積める。丸い石は常に丸いが,不定形の石は見る方向で丸くも,四角にも,三角にも見える。
ここがポイントで,石垣積みのクロスワードパズルは意外に易しい。石を廻せば,石は目的に合った形に自分から姿を変えてくれる。

(3)とは反対に コンクリート工事が大変な理由は力仕事と型枠工事にある。
石積みは石同士を糊(モルタル)で張り合わせている様なものだから,型枠工事はいらない。
また,少しずつ石を組んでモルタルで仮止めすることも可能だから大量のコンクリートを一気に打つ力仕事をしなくてもよい。
気の向いたときに少しずつ積み増しもできる。強度もコンクリートを裏に流せばコンクリート壁の強度にもなる。(ただし,鉄筋は通し難い)
 浅間石積に対する私の評価 

高さ1.8m,長さ2.0mの土留めを自分で造る場合を想定。ただし,石積みの壁はブロックやコンクリート壁よりも厚く施工されます。玉石は敷地内から出てくる(\0)ものとします。また,浅間石の利点はカットが容易で希望の形を簡単に作ることも出来ます。

手軽さ      ブロック>浅間石> 玉石>コンクリート

強 度      玉石>浅間石>コンクリート>ブロック

美 観
     浅間石> 玉石> ブロック>コンクリート

価格(低)    玉石>ブロック>浅間石>コンクリート 

作業効率   ブロック>浅間石> 玉石>コンクリート

作品精度
   ブロック> コンクリート>浅間石> 玉石

工事日数    玉石>浅間石>コンクリート> ブロック

腕力・筋力   コンクリート>玉石>浅間石>ブロック

経験,体力,所持する道具,購入方法等の個人的条件でこの評価は大幅に変わりますから,一般的ではありません。あくまでも私の場合です。
2004.2.記

この浅間石は安全な土留めを私のような素人が作るには適していると思います。高原鉄道では4ヶ所に造りました。

上の写真は10年程前に初めて石積みをした時のもの(トンネル出口付近)です。今は苔も付きました。

 

次の行き先を選択して下さい

現在の停車駅  No.3  

  
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX