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トンネルの建設

模型鉄道は自分で作ることに意味があると考えていますから,トンネルの自作を検討してみました。
しかし,工事の規模や土圧に対する強度,期間,掘削する土砂の量など限度を超える点が多く,諦めてA工務店に重機による工事部分を依頼しました。

トンネルの設計

外部発注であればコンクリート製のヒューム管を利用するのが費用,工期の点で有利と考え,カタログを調べてヒューム管を7本つなぎ,全長17.5m,緩くカーブ (半径約40m)するトンネルを設計しました。

(下図が設計したトンネルです。単位cm)
トンネル工事

大型ダンプや重機を使い,トンネルの本体工事には2日間の立会だけで完成しました。
ヒュムーム管を使用する方法はコンクリート工事が無いので費用,工期の点から個人で楽しむ模型鉄道のトンネルには最適でした。

工事(1)の様子を
トンネルの内径

ヒューム管の内径を120cmとしたのでかなり低い天井になります。

これはヒューム管の規格と価格,トンネルの上を横切る通路が太鼓橋状になるのを避けるために仕方がありません。
ただ,トンネルは狭いという感じも必要で,潜り抜けるという印象は強くなります。この点は利点です。

長身の乗客はトンネル通過時に頭の「置き場所」に困る筈です。
 
トンネル通過の楽しみ

汽車に乗っているとき,思わず窓の外に目をやる瞬間があります。それはトンネルや鉄橋に差し掛かったときです。

鉄橋を渡るときの轟音やトンネルの闇を切って進む感覚が汽車に乗る楽しさの大きな要素かも知れません。
蒸気機関車全盛時代のトンネルを知る人は,煙の侵入に急いで窓を閉めたり,眼に粉塵が入ったこと。石炭の臭い等も記憶にあると思います。

一瞬のうちに出口の見えない真っ暗闇に入り,やがて 丸く 明るい出口が近づいてくる。

そんなイメージのトンネルを造るのが目標です。いろいろ考えた末の結論が,この緩くカーブさせたトンネルです。
このねらいは的中し,短い割には出口の見えない暗闇のトンネルの感じがだせたと満足しています。
難工事になるのに何故ヒューム管を曲げて設置するのか?・・・変な注文だと工事をした人達はきっと思ったに違いありません。
しかし,暗いトンネルを通過するのは実際の鉄道トンネルを連想させる一瞬でもあります。是非,お勧めしたい構造です。
トンネルの出入口工事

トンネルの出入口(鉄道用語では隧道の坑門)はブロック10段積としましたが,雪解け水の再凍結で一部にひび割れと傾きが生じました。

対策は立っていませんが,両端の出入口(坑門)のブロック面には ,それぞれ信越線と中央線のトンネルをイメージした煉瓦や石を張る予定です。

また,トンネル内への風雨(雪)の吹き込みを防ぐ扉を設けた方が良い状況です。
工事(2)の様子を (工事の概略を写真で説明します。 )
トンネルの内部工事

軌道工事 トンネル内の条件に合わせた特殊な軌きょうです。 

照明設備 (準備中)

転轍制御箱 トンネル仕様の転轍機コントロールボックスです。
排水対策
山岳鉄道の水滴が落ちてくる湿っぽいトンネルも良いものですが, 庭園鉄道では腐食や水溜まりは困ります。特に冬は完全に凍結する,そばな高原鉄道では水は禁物です。
また,山間部では予想外の所から地下水が染み出すので,トンネル内の出水も考えておく必要があります。
そこで,トンネルの中間点付近を高くし,両出口に向かって水勾配 (10/1000)を付けました。


また,ヒューム管全体を砂利の層で包み,ヒューム管の下に水抜きパイプを通す構造としました。結果は良好で,年間を通してトンネル内は気温変動による結露と雨の後を除いて乾いた状態に保たれています。

(断面は右図です,単位cm)
 
鉄道の建設/支線 ・路線図




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