そばな高原鉄道軌条の敷設線路距離標丙号 (表示中)

距離標(丙号)

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レールに沿って100m間隔で建てられている丙号距離標を製作してみました。1km毎に建てられている甲号,乙号に比べて単純計算では8倍の数があることになり ます。実際には必要がなければ建てられていません。(詳細は不明ですが製作したものとは異なるタイプの距離標も数多く使われているようです。)
総延長の短いそばな高原鉄道では,適当な間隔に丙号を立てるとすると数本もあれば十分な数になってしまいます。

(1) 丙号/距離標の形と数値

製作する丙号距離標は右図のようになります。
現物
の2/8.4縮めて製作しました。
(5インチゲージ模型の場合,スケールは1/8.4になります。)

右図の文字「12」と「」は起点から の距離を示すもので,この標の位置が12km+0.3kmの地点であることを示しています。

そばな高原鉄道ではこの数値の意味を変え,小文字の「12」は12m,大文字の「」は30cmを表すこととしました。
したがって,図の距離標は起点から12.3mの位置に建てられます。標の数値の「縮尺比」はナント !!
1/1000,高原鉄道の線路がいかに短いかが分かります。

(2) 標柱部の製作

1 木片 を48×36×120mmにカットし,頭部を屋根型にして周囲の角を落としました。(下写真A)

2 下部にマスキングテープを貼り,白ペンキを塗りました。次に,それぞれの位置に文字を切り抜いたテープを貼ります。右端のものは3の文字を切り抜いたテープを貼ったところです。文字フォントはMSゴシック/太字を使っています。(下写真B)

3 黒色ラッカーを吹き付けて丙号距離標の上部が完成です。(下写真C)

(A)                    (B)                (C)

(2) 土台部の製作

簡単に作るには木製の柱を直接地面に立てる方法でも可能です。

ただ,模型製作は耐久性 のある構造で,不具合が生じた箇所のみを交換して維持する方針なので,小さな木片にしてはオーバーともいえる頑丈なコンクリート製土台を付けました。

サイズは右図の様にしてみました。コンクリートの中に小さな金具を埋め込み,この金具で距離標を立てます。
 

1  金具は厚さ1mmの建築用金物をカットし,両端に3mmの穴を開けて作りました。
この金物には釘用の穴が開いていたので一部をそのまま利用しています。(左写真)

建築金物は格安の材料です。また,既製品の金具を使わないのは値段が高いのと自作して最適な形・サイズにするためです。
少量の場合,既製品の金具を探しに行くよりカットする時間(約15分)の方がずっと時間の節約にもなります。

2 カットした金具をコの字型に曲げ,金具の上部に錆止めと黒色の塗料を塗りました。

土台のコンクリート型枠はペットボトルを使う簡単な方法です。金具をコンクリートに埋め込む位置も正確に決められます。(右写真)

ペットボトルをカットし,コンクリートを入れる高さ(ペットボトル周囲の黒線)と金具の固定位置(水色の針金で金具を保持)をペットボトルに記入しておくと,正確な位置に金具を取り付けることができます。

3  ペットボトル型枠にコンクリートを詰めました。(左写真)

コンクリートの強度は問題にならないのでやや水を多めにすると,隙間無く型枠にコンクリートが詰められます。ただ,木枠と違ってペットボトルはまったく外に水が抜けないので過剰 にしないことも必要です。

コンクリートが固まったら,ペットボトルの”皮”を剥がせば土台部が完成です。
ペットボトルを型枠に使うと,短時間で楽に作業がすすめられます。

(3) 完成した丙号/距離標

3mmステンレス/トラスネジで標柱を金具に取り付けて完成しました。

文字フォントはMSゴシックをそのまま使いましたが,少し加工した方がより現物の感じがだせるように思います。

コンクリート土台は地中に埋め込み,バラストの中から上部を3cm位出します。

丙号を設置する向きは,数字3または6を記した面がレール と平行な方向に向かい,記されていない面はレールに直交する方向に向きます。

コンクリートの型枠を作らず,ペットボトルで代用したので,土台の四隅に角が無いのと鉢巻きをしている点がやや難点です。 ディスクグラインダー(コンクリート用)などでカットすれば修正は可能です。

 
 製作メモ  材料費 (4個分)・・・・ 角材/端材利用で 0円,セメント/砂/砂利 約400円,塗料 約280円,ネジと金具 約100円, 合計約780円 (1個当たり約195円)

●製作時間 (4個分)
・・・・10時間 +(文字入れ) 8時間
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