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組 立

A〕 軌きょう

右写真は回転軸部分を含む,軌きょう部分の組立材料一式です。

《レール》
アルミレール/8本

右側の長い2本のレールはそれぞれ89mmゲージと127mmゲージのレールなので線形が異なります。(左隣の短い2本のレールも同様です。)
中央の平行に組んだレールは鈍端トングレールとガイドレール付きの共用レールです。

《枕木》 セラガンバツ材/13本

写真
中央 の2枚の木片は枕木と枕木間に回転軸を取付けるための板(2枚)です。この板は枕木間にネジ止めされ補強にもなります。

《ガードレール》 鉄アングル/2本

写真
左上の 短い2本が鉄板で作ったガードレールです。レールより細く,色を塗ると目立ちません。取り付けはレールにネジ止めするので手間がかかりません。

《補強金具》 アルミアングル/2本

写真
左下の 長い2本が枕木を結合するアルミアングルです。鈍端トングレールを使用するには枕木に底板や補強金具を取り付けて2つの軌きょうを一体化 しますが,最も簡便なアングルにしました。(参照:前 頁写真

軌間127mm用レールの取付け

軌きょうは枕木13本で作りますが,13本全体に通しで載せるレールは127mm用と89mm用の各1本しかありません。手順としては127mm用のレールを先に取付けます。

移線器が必要なのは89mmゲージのみなので,127mmゲージの方は通常の軌きょうと同じように作ります。所定の位置に下穴を開けた枕木を並べ,犬釘でレールを固定します。
右写真

次に,トングレール部分(枕木No.5〜8)を空けて,反対側の127mm用レールを取り付けます。

平行トングレールを先に組立て,枕木No.5〜8の上に置いて現物合わせで127mmレールの位置決めをすると正確な位置に固定できます。
左写真
 

軌間89mm用レールの取付け

89mm用のレールは平行トングレールの転轍状態に合わせて線形を微調整する必要があります。
取り付け順序としては(1),(2)の順になると思います。


(1)対向(鉄道用語)からの転轍状態にトングレールを仮置きし,トングレールから先の89mmレールの線形を確定します。

レールは大体の線形が出来上がっていれば,枕木に犬釘の下穴を開ける位置で微調整することが出来ます。


(2)背向(鉄道用語)からの転轍状態にトングレールを仮置きし,継ぎ目のない長いレールの線形を微調整します。

(注)対向,背向については
自動移線器を参照

〔B〕 トングレールと回転軸

回転軸をトングレールの両端に取り付けます。回転軸をレールに固定する部品aにはレールの底部を挟み込むV字形金具が付いていますから,ここにレールを差し込んで締め付けるだけ で回転軸は固定されます。

部品aは写真/右側になります。( 前頁の写真再掲)

回転軸の軸受けになる金具板(部品b)を枕木間の方形の板に取り付けます。
回転軸を金具板の長穴に差し込めばトングレールの取り付けが完了します。 この後,トングレールが滑らかに動くように長さ調整や接触箇所の擦り合わせをします。

部品bは写真/左側です。( 前頁の写真再掲)

ガードレールの取付け

自動転轍は車輪がガードレールから横圧を受けると輪軸を介してこの力がトングレールに伝達しレールを移動させます。
したがって,ガードレールの曲線形と位置決めが重要ですが,レールの側面にセパレーターを挟んでネジ止めする方法にしましたので,線形と位置はひとりでに決まります。
右写真

バネ箱の取付け


自動移線器のトングレールを定位(鉄道用語)に保つのはバネの力です。バネ箱を枕木間に収める為に2種のバネを取り付けます。
対向(鉄道用語)側から見て手前に引きバネ,先方を押しバネにします。このようにすると視覚的に127mmゲージのレールが途切れることなく続き,移線器の存在が目立たなくなります。

右写真のバネ箱は対向手前側のバネ箱です。中には引きバネが入っています。転轍棒部分はある程度の「あそび」が必要です。バネ箱は一端を1本のネジで取付け ることでトングレールの動きに合わせて首を振るように組立てます。

〔C〕 完成した自動移線器

写真のように,定位(鉄道用語)のときの自動移線器は127mmゲージのレールが滑らかに連なります。
一方の89mmゲージのレールは不自然な線形をしている上,途切れているのが気になります。

画面右上の平行トングレールとガードレールとは区別がつきません。ガードレールを「レール型」にしてあるので,知らない人にはこの箇所にまさか平行トングレールが隠されているとは思わないでしょう。

他の2本のガードレールは自動化のカギになる部品ですが,目立たない方がよいので薄形にして茶色に塗装し,バネ箱も枕木と同じ形なので斜めから見ると気になりません。
反対に,バネ箱は機器が設置してあるように目立たせるのも”鉄道らしくて”よいかも知れません。

 
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