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(その1)
そばな高原鉄道の築堤上には外軌の半径6m85cm(内軌の半径6m72cm)の軌きょうが設置されています。
この軌きょうを〈私と鉄道模型(9)〉
枕木の間隔と線路の形に記した方法で製作する過程をご紹介します。

製作方法の概略

下図のように,内軌と外軌に計算で求めた枕木位置をマークします。この位置に枕木を取り付けると目的の形の線路になるという単純な方法です。

レールと枕木の組立前の準備
アルミレールと枕木に次の
(1)(4)のマーク 付けと加工をします。

(1) 外軌にマークする位置(枕木を取り付ける位置)

実際の鉄道の枕木の間隔を1/8.4に縮尺すると77.3mm前後になります。この値を基準に,長さ3045mmのレールに39本の枕木を割り付けました。(この区間の枕木は現物の1/8.4に相当する幅24mmのものを使用しています。)

下図はマーク位置の一部です。枕木間の距離等はわずかな値の差もレール全体に累積すると無視できませんから,桁数を多く記入してあります。製作上では1mm以下は問題になる値ではありません。

(2)  内軌の長さと枕木間隔の計算

この区間の外軌の半径は6850mmなので,そばな高原鉄道の基準によりスラックを3mmとし,軌間は127+3=130mmになります。(注)軌道中心の半径は6785mmとなります。

内軌と外軌の長さの比(=枕木の間隔と線路の形の式の係数 k )を求めると

      k=(R-d)/R=(6850-130)÷6850≒0.981  有効数字3桁は必要です)

したがって,外軌側の3045mm36.7mm78.2mmに対応する内軌側の長 さは

  0.981×3045=2987mm 0.981×36.7=36.0mm 0.981×78.2=76.7mm

これらの値よりマークを付ける位置(枕木を取り付ける位置)は下図のようになります。

(注 3インチ半用の中間軌条は最後に取り付けますので,マーク付けは必要ありません。

(3)  レールの加工*1

レールを切り,ジョイント部にジグを使って径3.5mmの穴をあけます。
写真廃材の板スパナを利用したジグ。角を落とした首の部分までレールの側面にはめ,上2つの穴をレールにあけます。
4つ穴があるのはこのジグから,更に継ぎ目板用ジグを作るためです。この部分は継ぎ目板と同じ形状になっています。
径3.5mmの釘を挿し,他方の穴の位置がずれないようにします。

軌道半径6〜7.5m位にレールを曲げます。
レールを塗装します。(実感的なレールにするためです。)
レールにマークを付けます。

(4) 枕木のマーク付け(レールを取り付ける位置)

実際の鉄道枕木を1/8.4に縮尺すると,長さは250mm,断面は24mm角になります。
この曲線部のスラック3mmを加えた軌間は130mmで,レールの断面を考慮するとマーク位置は図のようになります。

● マーク位置が同じ枕木は,マークした2本の枕木の間に他の枕木を挟んで定規で線を引いてマークを写してしまいます。3インチ半 ゲージの中間レール位置もマークしておくと後の取り付けが楽になります。







レール断面図

製作メモ 〔レール〕●使用機材・・・・・バンドソー(金鋸 でも可),レール曲げ器,ボール盤
材料費・・・・3mアルミレール価格1838円,塗料(3mレール1本当たり)約100円
製作時間(3mレール1本当たり)・・・・切断,穴あけ,曲げ加工約30分,マーク付け約20分
余談・・・・レールを正しい半径に曲げるのは困難です。 この方法では枕木に取り付ける際にかなり修正できるので正しい半径に曲げることより,一様な半径に曲げることが大切です。曲がりが一様でなく凹凸が大きいレールは枕木を取り付ける際にも修正出来ません。

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